ハードウェア作成
特別講習1時限目
ステキPLCの製作
専用基板の試作

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ついに専用基板製作決定

ステキPLCでシーケンスの勉強をされる方、手っ取り早く制御を行いたい方などに、ユニバーサル基板(万能基板)で、一本ずつ配線していくのはきっと大変だろうと思い、ずっと基板製作を模索していました。設計はできても基板作成段階で、自分でやるには機材の調達からしてハードルが高いし、海外発注するには英語ができないと無理だし、普通の国内業者ではイニシャルコスト(初期費用)が10万円からだし、ネットで有名な格安製作メーカーでも一回製作で数万円(1枚でも10枚でもほぼ同額)。多層基板もスルーホールもいらないのに高いなぁ〜って思っていたら、個人向けに超格安で製作してくださるところがありました。
「趣味の基板屋さん」です。これで一気に専用基板製作が決まりました。


まずはソフトのダウンロードから

フリーソフトPCBEを使用して専用基板を設計してみます。
まず、サイトからプリント基板エディタ(PCBE)をダウンロードして解凍しておきます。出来上がったフォルダのPCB.EXEをダブルクリックすれば起動します。インストール作業は必要ありません。私はこの解凍後のフォルダのまま、USBメモリに入れて持ち歩いています。出先やノートPCにインストールしなくてもすぐに作業ができるので、とっても重宝しています。


製作中の画面です


プリント基板設計要件

「趣味の基板屋さん」での基本的な要件として、基板のサイズが100mm×100mmが基準で、材質はガラスコンポジット(CEM-3)基板で箔面は片面で、板厚1.6mm、グリーンレジスト及びシルク印刷もなしということですから、これに合わせて設計します。
まずは頑張って、サイズ以内に収めるようにしましょう。


プリント基板設計開始

以前作った「ステキPLC」の実物はあまり参考にせず、サイトに掲載の回路図を見ながら、新しい気持ちで設計しました。
大雑把(おおざっぱ)に入力端子は左側、出力端子は下側って決めて(回路図をそのように書いたので)それに合わせて作っていきます。PIC周辺の回路から設計開始です。PICの電源周辺からからトランジスタアレイ、リレー回路と、一連の配線を引っ張っていくだけです。根気は要りますが、作業は簡単です。ご自身で作られる方は、配線忘れや誤接続にお気をつけ下さい。また、線が本当にちゃんと接続されているか、画面を拡大されての作業をお勧めします。私は何箇所もこれで助かっています。

ほぼ出来上がりかけたころ、改めて基板外形を画面上に線を引いてみると・・・大きすぎました。上下左右5〜10ミリほどオーバーでした。と、いうことは外形ギリギリに配線や部品配置する訳に行かないし、基板固定用の穴もあるので実際は15〜20ミリほど全体で詰めることになります。再度部品配置と配線方法の見直しをし、線が並んでいる場所は細くして対応し、何とか完成しました。最後に見直しを行い、パターンの都合上で大きく開いたスペースに塗りつぶしをかけ、いよいよ発注です。


まずは製作可否の確認をしました

初めての発注で勝手が分からないので、まずは「趣味の基板屋さん」にメールにて製作可否の確認(このデータでプリント基板作成に支障がないかどうかの確認で、回路どおりかどうかの確認ではありません)をしました。OKでしたのですぐ発注です。


完成基板の到着です

完成した基板が届きました。思っていた以上の出来栄えです。写真撮るの忘れました。追って別のところに発注していたゼロプレッシャーソケットが到着したので、急いで製作してしまいました。


いきなり完成です

素晴らしい出来栄えです。ドリル穴をすべて0.8mmにしたので、端子台(ターミナルブロック)とゼロプレッシャーソケット、タクトスイッチは無理でしたので、自分で穴を1.0mmに広げました。ちょっと残念。しかも、ゼロプレッシャーソケットのレバーが、フォトカプラに当たってしまい、うまくロックができなかったのです。仕方ないので、レバーの先端を無理やり取ってしまいました。PICの脱着時に手が痛い結果になりました。ここは実物が無い状態でパターン設計したのが一番の原因です。


「ハンダ付けだけ」だから製作はとっても短時間で完成です♪
学校の制御実習や部活動、自由研究にいかがですか?もちろん個人的な勉強にも。

自画自賛ですが「ワンボードPLC」見事な出来栄えです。
全体を考えれば、まあまあの部品配置かなぁ
これで実習が楽しくできそうです
裏面はとにかく配線だらけです。
これをユニバーサル基板で作れって言われても
普通は作らないですよねぇ。それだけで疲れちゃいそうで・・・


動作確認中

気を取り直して、自分のサイトから「ステキPLC」のチェック用シーケンス回路をココからダウンロードして確認です。
初期状態ではCPU設定必要かもしれません。 前ページの解説も合わせてご覧ください。

でも写真よく見ると分かるんですよねゼロプレッシャーソケット、実は値段に負けて20ピン用を買ってしまいました。不要の2ピン分は、ゼロプレッシャーソケットをバラして中の金具を取り除いてあります。

2010.12.07
上記にて紹介している(バージョン2)の基板の他に、現在改良版のプリント基板(バージョン3)を「趣味の基板屋」さんへ発注しています。しかも、さらに改良した(バージョン4)のデータもあります。いずれもゼロプレッシャーソケットの問題や部品配置等を改良していますが、発表までしばらく時間がかかりそうです。



まだまだ思案中

今流行のプリント基板のオマケつきだったら、みんな喜ぶかな?
本を買うかどうかは内容次第ですよね

ここはサラっと流して続編を気長にお待ちください